ステップ1:投資目的明確化。物件の優先項目決め
不動産投資には、様々な目的が考えられます。
例えば、副業として、年金対策として、生命保険替わりとして、相続対策として等。
まず自身の投資目的がどのようなものなのか、考えてみましょう。
それによって、探す物件が変わってくるはずです。
また、物件について譲れないポイントは何かも明確にしましょう。
物件情報の収集を始めれば、様々な不動産会社から、様々な物件を紹介されることになります。
しっかりと物件の優先順位をつけておかないと、あれこれたくさんの物件ばかりを集めることになってしまい、時間と労力だけがかかり非効率的です。
第7話:優良物件の探し方のコツ(初心者向け!)
ステップ2:優良な物件情報を探し始める
よほど投資経験があったり、資金があるという方でもない限り、優良物件を不動産会社から紹介してくるということはありません。
優良物件を探したい場合には、自分から動く必要があります。
資料請求
まず、最も簡単な手続きは資料請求です。不動産投資に関する知識をおさらいしたい方、どのような物件が市場に出回っているのか、観てみたい方にはおススメです。
個人的には、東証マザーズ上場の不動産テックで有名なGAテクノロジーズが運営するRENOSYがおススメです。現在はキャンペーンでAmazonギフト券のプレゼントも行っているようです。
ネットを見る
今はインターネットで様々な物件情報を見つけることができます。例えば、楽待や健美家、SUUMOやHOMESなどです。このようなポータルサイトを日々チェックして、相場観を掴むことも大切です。
セミナーに行く
上記の資料収集やセミナーで実際のマンション投資セミナーに行ってみると、より自分のニーズに合った物件で、表に出ていない物件を見つけられる可能性が高くなります。
但し、中には執拗にセールスをかけてきたり、あまり良い物件ではないものばかりを紹介してくる業者もいることが事実です。セミナーに行く際は気を付けて業者選びをする必要があります。
もし投資用の区分マンションのニーズがある方は、個人的には、丸ノ内に本社を構えるJPリターンズがおススメできるかと思います。
もしご興味があれば、一度、試しに参加してみるのもアリだと思います。
地場の不動産屋さん
既に投資したいエリアがかっちりと決まっている方については、その最寄り駅の街の不動産屋さんをいくつか回ってみるのが良いかと思います。
インターネットには出ていないような非公開情報を抱えていることも多々あります。
ステップ3:良い物件が出たら、内容掘り下げ
上記のステップ2を踏まえて、これは良いかなと思った物件が出てきたら、その物件のことを詳しく知るステップに入りましょう。
具体的には、情報を紹介してくれた不動産会社に以下のような資料を請求します。不動産会社によっては、既に契約書及び重要事項説明書のひな形を作成している場合がありますので、その場合には、その資料を徴求しましょう。
物件についての情報
◎詳細な物件概要書(建物の築年や構造、施工業者等の情報)
◎登記簿謄本(所有者や物件の履歴を確認するため)
収支についての情報
◎レントロール(賃料の相場や入居者との契約を確認)
◎コストが分かるもの(固定資産税納税通知書、保険料、修繕費、管理費など)
その他意思決定に大きな影響を及ぼす資料
◎周辺の環境(開発契約や嫌悪施設の有無など)
ステップ4:物件の詳細な収支を計算する
上記を踏まえ、引続き検討可能物件だと判断した場合、詳細な収支計算をします。詳しくは以前動画でまとめておりますので、そちらをご参照下さい。
第72話:不動産投資 エクセルでの計算方法!ワンルーム編!実際の物件で、エクセルでCF計算してみました!
その投資に見合うリターンが期待できるのか、自身の目的が達成できるのか、仲介手数料等の初期費用も含めて、詳細に収支を計算しましょう。
ステップ5:速やかに現地確認
資料や机上の計算だけでは判断できないもの、それが現地の状況です。
以前、本当は空室にもかかわらず、カーテンを閉めてあたかも入居者がいるように見せかけて買わせた業者が話題になりました。
また現地に行ってみたら、近くに嫌悪施設があったり、においや音がうるさかったり、行ってみないと分からないことがありますので、よほどの理由がない限り、現地確認をしましょう。できれば、時間帯や曜日を変えて行ってみるのも良いと思います。
ステップ6:金融機関へ至急打診。同時に買付申込書提出
ステップ4の収支計算、ステップ5の現地確認でも、問題がなければ、至急金融機関へ打診をかけましょう。なぜならば、ローンを使い投資をする方がほとんどだと思いますが、金融機関の融資姿勢によっては、希望のローン条件とならない場合もあるからです。
そのような場合には、再度収支を計算し直す必要があります。
ローンについては、一行だけではなく、複数銀行に打診してみることをおススメします。
このプロセスと同時に行うと良いのが、買付申込書(LOI)の提出。
皆さんが良いと思う物件であれば、他にもライバルがいる可能性が高いです。一般的に、不動産は同じような条件の方が現れた場合、先に意向を表明した人が優先されやすい暗黙の了解のようなものがあります。
あまり時間をかけ過ぎて、他の方に取られてしまう可能性があるようであれば、買付申込書を提出してしまうのも良いかと思います。買付申込書には、融資協議中の旨は記載した方が、相手や仲介会社にとっても親切です。
礼儀は尽くしつつも、当該、買付証明書は法的拘束力がありませんので、ローン条件などを記載して、なるべく早く提出しましょう。
ステップ7:仲介会社の重要事項説明書を熟読
晴れて自身の買付証明書が認められれば、いよいよ契約に向けた準備となります。
しかし、まだ気を抜いてはいけません!
宅建業法に基づき、不動産仲介会社は物件の重要事項を説明しなければならないのですが、ここには一般の素人の方が調べることが難しいような物件の細かな情報は詰まっています。
しっかりと内容を聞いて把握し、分からないことや気になることがあれば、自分が納得できるまで不動産会社に聞くようにしましょう。
ここで、納得できないものが出てきた場合には、無理にその物件を買うことは避けましょう。
例えば、実はその物件が「土砂災害危険区域」に該当していたや、「過去に甚大な水害を受けたことがある」等。
ステップ8:いよいよ売買契約へ
上記のステップ7の重説が問題なければ、いよいよ売主との契約です。
契約を上手く進めるコツとしては、まず自身の希望については、最初にきちんと相手に伝えましょう。それを踏まえて、それぞれが妥協できるところを探っていくという作業になります。
また、契約はのちにもめごとが発生した場合のよりどころとなるため、できれば契約に詳しい弁護士や不動産会社に勤務の知人、親戚等に確認をするプロセスを取る方が良いでしょう。
ステップ9:売買代金の支払および登記の手続きへ
売買契約条件も整ったら、いよいよ代金の支払と登記です。
売買代金の支払方法(手付金や残代金の比率)、登記に必要な書類や手続きをする司法書士の先生の手配などを行っておく必要があります。
最近は減ってきているものの、不動産登記で騙されてしまうケースがあります。
お金を払ったのに、登記ができず、自分の不動産にならなかったといったケースです。数年前に世間を騒がせた地面師事件は、まさにこのような例です。
第27話:地面師に騙されない!不動産登記制度の基礎
登記に関して、可能であれば、自身が信頼できる司法書士の先生にお願いしましょう。
ステップ10:物件を管理する
無事に登記が完了すれば、ここからはいよいよ晴れて物件オーナーです。
不動産投資のゴールは、最終的にしっかりと賃料収入を得て、良い価格で売却し、インカムゲインとキャピタルゲインを狙っていくことです。
物件管理には、テナントとのやり取りや物件の修繕など、様々な作業があります。
自身で管理する方もいらっしゃれば、管理会社へ管理を依頼する方もいるでしょう。
管理会社を利用する場合には、しっかりと管理し報告をしてくれる信頼できる管理会社に任せる必要があります。
不動産投資は、不動産経営と言われるぐらい、経営をする感覚で物件をマネージしていかなければなりません。
買うのはゴールではなく、あくまでスタート地点ということを念頭に、より良いオーナー人生を歩んで頂ければと思います。
以上になります。